Apr20Fri

一流のおぬしはどちらの「ワンハンド・プッシュアップ」を選ぶか?

2018.03.24

今日のお題AとBどちらの
「ワンハンド・プッシュアップ」を選ぶか?

「動き」を鍛錬する一流のトレーニングの真髄を説いてきたが、今回は「筋肉」を一つひとつ鍛える一般的な筋トレを俎上に乗せる。「動き」が鍛えられるのも、基礎的な筋力があればこそだからじゃ。「筋肉」の鍛錬で一流を目指すならAとB、どちらを選ぶべきか答えよ!


[A]

ワンハンド・プッシュアップ1
ワンハンド・プッシュアップ2

両手、両足をそれぞれ肩幅より広めに開いて床につき、うつ伏せになる。片手を腰に回し、床についた片腕だけで体重を支え、頭から踵までできるだけ一直線に保ったまま、肘を曲げて胸を床に近づけ、床を押して元に戻る。


[B]

ワンハンド・プッシュアップ3
ワンハンド・プッシュアップ4

両手、両足をそれぞれ肩幅より広めに開いて床につき、うつ伏せになる。片手は人差し指だけを床につき、頭から踵までできるだけ一直線に保ったまま、両肘を曲げて胸を床に近づけ、床を押して元に戻る。


[A or B?]

ワンハンド・プッシュアップA
ワンハンド・プッシュアップB

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一流が選ぶのは
「B」じゃ!

両手で行う通常のプッシュアップに飽き足らず、「A」のように片手で行うトレーニーもおる。しかし大半はバランスを取るために肩の真下あたりで床を押そうとするため、肘関節中心の運動になる。これではメインターゲットの大胸筋ではなく、もっぱら効くのは肘を伸ばすときに働く上腕外側の上腕三頭筋。三頭筋がパンパンになるから効いた気になるが、大胸筋にはほとんど効かない。これで自己満足するくらいなら、通常のプッシュアップを正しくやった方が100倍マシじゃ!

大胸筋を鍛えるには、肩関節の水平屈曲を入れる必要がある。水平屈曲とは腕を水平に前へ伸ばす動き。要はダンベルフライの動きじゃ。そのためには床を押す手を肩関節よりも外側に付いておくべき。片手だと姿勢を崩さないために自然に押し手が肩関節に近づくため、水平屈曲がやりにくい。「B」のように片手の人差し指を床についてバランスを保つと、押し手が肩関節の外側につけて水平屈曲がやりやすいのだ。ちなみに両手の人差し指、中指、親指の三指で行う「指立て伏せ」では指と前腕の筋力は養われるが、肝心の大胸筋にはさっぱり効かぬぞ!



shitsugioutou

[質問1]

四十肩痛の時に無理して動かしていた為か、肩関節(左肩)が、三角筋を鍛える時に目一杯さげてからスタートすると、充分にストレッチしていても「カクン」とひびく為、浅めに、手が肩より上の位置からスタートしています。肩関節の為に良いやり方でしょうか。(たかやまですさん、男性、46歳)

kao

うぬ。寄せられた質問の文面からでは、状況がよく理解できぬ。以下の内容と解釈して良いか?

「ショルダープレスのスタートポジションで、ダンベルを肩の高さより下げてしまうと、動かし始めで肩関節がカクンと響く。よくストレッチをしても状態が変わらない。カクンと響かないように、スタートポジションでは、ダンベルは肩より上の位置にしているが、このフォームは肩関節にとって良好なものか?」

これで良いとした場合の回答じゃ。

ショルダープレスのスタートポジションのダンベル位置は、そもそも肩より上が適切。従って今のフォームの方が良い。
カクンと響く事に関してじゃが、これはもしかすると、ローテータカフ(肩のインナーマッスル)が十分に機能していない事が原因かもしれぬな。ローテータカフは、肩の正常な動きをサポートする役目をもっておる。機能が低下していると、肩を動かす時に肩甲骨と上腕骨が少しズレるような動きになり、カクンと響く事がある。

肩の関節は、そもそもとても不安定な関節。人によっては構造的にさらに不安定な事もありうる。念のため整形外科で確認してもらったほうが良いかもしれぬな。

最後に、お主は肩甲骨の動きが悪くなっておらぬか? 肩を動かす時には必ず肩甲骨も同時に動くが、この肩甲骨の動きが止まっていると、上腕骨だけに動きの負担がかかる。もしかするとこれもカクンと響く原因かもしれぬ。肩甲骨を動かす体操は『ターザン』でも沢山紹介されておる。参考にするのじゃ。

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監修/清水道場(IPF代表) 
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 イラストレーション/more rock art all