Jul23Mon

一流のおぬしはどちらの「ベントオーバー・リアフライ」を選ぶか?

2018.03.17

今日のお題AとBどちらの
「ベントオーバー・リアフライ」を選ぶか?

筋肉を一つひとつ個々に鍛えて満足していてはせいぜい二流止まり。鍛えた筋肉を上手に連携させて「動き」を鍛錬できてこそ一流じゃ。通常の筋トレをそろそろ卒業したい塾生に、一流が選ぶトレーニングとは何か、その真実を伝授する。一流を目指すならAとB、どちらを選ぶべきか答えよ!


[A]

ベントオーバー・リアフライ1
ベントオーバー・リアフライ2

左手にダンベルを持ち、右手と右膝をフラットベンチについて上体を床と平行に保つ。肘を伸ばしてダンベルを左肩の真下に下げる。肘を伸ばしたまま、ダンベルを真横に引き上げ、元に戻す。左右を変えて同様に。


[B]

ベントオーバー・リアフライ3
ベントオーバー・リアフライ4

左手にダンベルを持ち、右手と右膝をフラットベンチについて上体を床と平行に保つ。肘を伸ばしてダンベルを左肩の真下に下げる。肘を伸ばしたまま、ダンベルを45度ほど斜め前方引き上げ、元に戻す。左右を変えて同様に。


[A or B?]

ベントオーバー・リアフライA
ベントオーバー・リアフライB

jukutoukaisetsu

一流が選ぶのは
「B」じゃ!

背中側の筋肉は自宅ではなかなか鍛えにくいが、ベントオーバー・リアフライなら僧帽筋、菱形筋、三角筋後部といった背中のトレーニングが行える。確かに背中の筋トレとしては優秀だが、本塾が目指す動きのトレーニングとしては物足りない。上半身の動きで大切なのは、肩甲骨をダイナミックに動かすこと。日常生活では肩甲骨を動かすシーンは少なく、この「A」のようなノーマルバージョンでも肩甲骨の動く範囲はわずかじゃ。どうせやるなら、挙げる方向を見直してみよ。

背中が丸まり、猫背になっていると、左右の肩甲骨は引き上がる「挙上」と、背骨から離れる「外転」を起こして固定気味。ところが、上半身の力を最大に発揮するには、肩甲骨を引き下げる「下制」と、背骨に近づける「内転」という真逆のポジションが最適じゃ。胸をしっかり張った正しいベンチプレスも、肩を下げたボクサーの見事なパンチも、肩甲骨は下制&内転しておる。「B」のように斜め前方45度にダンベルを引き上げるベントオーバー・リアフライでは、肩甲骨の下制&内転が導きやすい。ノーマルバージョンより軽めのダンベルから始めよ。



shitsugioutou

[質問1]

25歳の頃、スノボで左膝内側側副靱帯を損傷。保存療法にて完治。28歳で両膝関節軟骨障と診断され、さらに左膝アキレス腱断裂で手術を受けました。一応すべて完治。35歳で左足の足底筋膜炎になりました。足の障害の根本を辿るとO脚が原因ではないかと言われました。改善のためのストレッチやトレーニングがあれば教えてください。(hayamajinさん、男性、36歳)

kao

確かに、足の怪我が多いのう。
見てみないと分からぬが、本当に骨や関節の問題で先天的にO脚なのだとしたら、それをどうこうするという考え方ではなく、今の状態でいかに適切な脚の動かし方をするか、という考え方にしたほうが良い。

あるいは、後天的な動作のクセなどの問題で関節に異常が生じている事が原因のO脚なら、なおさら脚の動かし方を修正する必要がある。結局、どちらにしてもO脚を治すという考え方ではなく、適切な脚の使い方を習得するという事が重要じゃろう。もしも後天的な問題で生じたO脚なら、その適切な動作を数年続ければ、徐々に適切な関節の状態に戻る。なお、長年かかって定着したO脚の状態を、ほんの数回の施述で改善できるなどとは考えないほうが良い。長年かかって作ってきたものは、長年かけて修正せざるをえないのじゃ。

まず、骨盤が後傾した姿勢になっておらぬか? 骨盤が後傾すると、いわゆる「ガニ股」の姿勢となるため、見た目にO脚になる。もしもそれが原因なら簡単じゃ。腹筋の過剰緊張と、肩甲骨が外に開いている事が多くの原因。お腹に余計な力を入れず、肩甲骨を少し寄せる意識の生活にしてみよ。こうする事で股関節が適切な動きになり、少しずつO脚が修正されるかもしれぬ。

次に、いわゆる「土踏まず」が潰れ、扁平足のようになってはおらぬか? もしもそうならスネの骨が内側にズレるような位置になっており、本来、まっすぐ上に伸びる位置のスネの骨が、内くるぶしが内側に落ち込み、膝が外側に押し出されるような位置になり、O脚に見える。

この場合、すでに足首の関節に変形が生じているかもしれぬので、整形外科でしかるべき処置をしうけるのじゃ。そのうえで今後継続して欲しいのが「母指球に体重をかけすぎない」こと。逆にいえば「かかとと、小指側に体重をかける」ことじゃ。

足の外エッジにもっと体重がかかるようにすれば、土踏まずの潰れは少しずつ改善していくかもしれぬ。母指球に体重をかける事は重要じゃが、かかとと、小指にほとんど体重がかかっていないという事は、極めてよくない。「母指球神話」がひとり歩きしてしまい、かかとの重要性が見失われている事が問題である。おぬしのこれまでの怪我を見ると、母指球への過剰な荷重が問題のようにも見えるのじゃが、いずれにしても、状態を見ないと分からぬゆえ、今回の回答はあくまでも参考レベル。スポーツクリニックやアスレチックトレーニングのわかる治療院で診てもらうことをすすめる。

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監修/清水道場(IPF代表) 
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 イラストレーション/more rock art all