Feb22Thu

今日はお主らの質疑に答えるぞ。

2017.12.23

今日は、お主らの質疑に答えるぞ

今日は、お主らが寄せてくれた質疑にまとめて答えようと思う。回答を待っていた者、すまぬな。そしてこれが年内最後の道場の開講日。翌年に向けて英気を養うのじゃ!


shitsugioutou

[質問1]

第2、3、4腰椎を育児で痛めた。5キロの子供を両腕に乗せて室内を歩き回っていた。現在も上半身を反ると痛みが走りますが、ポッコリお腹を引き締めたく、トレーニングをしたいと思っています。腰椎に痛みが走らない程度ならトレーニングを開始しても良いものでしょうか。(ハムタロウさん、男性、31歳)

kao

「痛めた」という事じゃが、これが腰椎などの関節や骨格という整形外科的な問題なのか、単なる筋肉の炎症的な問題なのかで話が大きく変わってしまう。こういう質問は必ず医師の確認をとってからお願いしたいものじゃ。今回はあくまでも腰椎に問題がないという事を前提で話をしよう。

まず、痛い動きはやらないのが絶対条件。しかし問題はお主が、「痛みを引き起こす」動きをわざわざやってしまっている可能性がある。例えば、頚椎や腰椎にヘルニアがある者でも、自力で腰や首を反らすと痛いのに、外的な要因で反らすと痛くないという事例がある。腰や首の下に布団などを丸めて敷いて、腰や首が「反らされてしまう」という姿勢で、仰向けに寝ると痛くないどころか痛みが軽減することもある。すなわち、その動きそのもので痛いのではなく、おそらくなんらかの「不適切な力のいれ方」のせいで痛みが出ていると考える事ができる。

整形外科的な問題が無いのだとすれば、痛みの原因はこの「不適切動作」なのかもしれぬな。

お主の情報を見る限りでの判断になるが、以下の運動をしてみるとむしろ痛みが軽減するかもしれぬ。
まず、腹筋がガチガチに固まっておらぬか? 鉄棒などにぶら下がり、腹直筋や腹斜筋を伸ばしてみよ。びっくりするくらいガチガチだった事に気づくかもしれぬ。必要な時以外に腹筋を固め過ぎてしまうと、不適切な動きが起こりやすく腰に痛みが出る。

次に骨盤が後傾していて、お尻の筋肉がほとんど機能していない可能性がある。改善方法として、お尻がよく使われる動作で階段登りの練習をするのじゃ。腰を反らさないよう、腹筋に少しだけ力をいれた状態で階段登りの動作をするわけじゃが、この時も必要以上に腹筋をガチガチに固めるのではなく、緩んでいない程度の感覚で行うのが重要。この状態で骨盤を少し前傾させ、お尻を少しだけ後方に突き出すようにしたまま、踏み込み足で階段を押し込むような意識で、一歩ずつしっかりと昇ってみよ。さすればお尻の筋肉を使う動作になっていき、徐々に適切な動作を取り戻していき、痛みが軽減するかもしれぬ。骨盤が後傾し過ぎた状態で動く事そのものが、腰痛の原因になるのじゃ。

これだけで痛みが軽減する事はよくある。試してみよ。不適切動作が改善され、痛みが出なくなれば、思う存分トレーニングできるぞ! まずは、動作の修正じゃ!


[質問2]

40歳を前にして、もともとある首や腰の痛みや衰えに備えるため、日々筋トレやエクササイズに励んでおります。特にここ1年ほどは、通勤は1駅前で降りて徒歩通勤(徒歩時間20分)、週1回6kmジョギング、週1ジムで、スタジオ系の筋トレ2時間とトレーニング器具での筋トレ1時間、計3時間を実施。このような運動前後に、2杯のみですが、ホエイプロテインと、ソイプロテインを1さじずつミックスしたものを飲んでおります(どちらもタンパク質は70%ほどの、糖分は少ないものと思います。それぞれの良さを摂取したく半々にしてます)。おかげで翌日の疲労が少ないように思いますし、カラダは徐々にですが引き締まって、腹筋は薄っすらとですが6packです。そんな中、健康診断をうけたところ、痛風のマーカーである尿酸値が7.6(通常薬服用で5-6だった)、糖尿病のマーカーであるHbA1cが5.9%と出ました。食事は3食、時間も固定しており、飲み会は2週に1回程度ですがお酒は1杯飲むかどうかの下戸です。その分食べますが、検査結果を見た医者は「プロテインのせいでは?」と言いますが、どうなんでしょうか? 運動や栄養摂取を控えて衰えていくだけというのは、特に首・腰痛持ちでもあることから不安があります。上記のような私のルーティンワークと、プロテインなどの摂取に関し、問題や、やるべきこと、私に合った筋トレ方法があれば教えて頂きたく。よろしくお願いします。 (ロジャースさん、男性、39歳)

kao

医学的な内容には責任を持ちかねることをご理解頂きたい。確かに、プロテインはプリン体を多く含む。尿酸値が上がる可能性はあるが、異常にガブ飲みしている様子でもないゆえ、原因とは考え難い。また運動が過剰でも尿酸値を上げるが、おぬしがそこまで異常な量の運動をしているようにも見えぬ。アルコール摂取も同様じゃ。

あるとしたら、肉や卵などの過剰摂取程度じゃが、30歳の時に痛風を経験しているという事なら、過剰摂取はされていないものと考えられる。従って、尿酸値に関してはワシも原因がわからぬゆえ、この部分は何とも言えぬ。日常活動の詳しい情報を医師に伝えて相談するのじゃ。トレーニングに関しては、現状のもので問題ないじゃろう。特別な事をする必要が無いという事じゃ。

首と腰の問題に絞って話をしてみよう。

首も腰も、日常の姿勢と動作が原因で痛みが出る。スマホの見過ぎで首が前に倒れていたり、椅子にもたれかかりすぎて、腰が丸まっていたりすると、ある時、突然痛みが出る。軽く顎を引き、腰を反らさず、丸めず、背骨のSラインを保ったままスクワット、デッドリフトをやっていれば、おそらく腰痛とは無縁である。ラットプルやベンチプレスでも同様。首を倒しすぎず、顎を上げすぎず、腰を反らしすぎずにトレーニングできれば痛みとは無縁。走っている時、歩いている時も同様じゃ。適切な首と腰のラインを保つように意識してみてはどうか。ここだけ気をつければ、ガンガンやって大丈夫なはずじゃ!


[質問3]

仕事がデスクワークなので、運動不足解消のため今年1月くらいから、会社の体育館にあるジムで昼休みにマシンとダンベルとバーベルを使って、上半身と下半身とを分け、ほぼ毎日20分程度運動しております。さらに腹筋は回復が早いと良く聞きますので、3ヶ月程前から家でアブローラーとレックレイズを毎日30分程度やり、お腹(ヘソ回り)も86センチから80センチになり、うっすら腹筋も見えてきました。プロテインも毎日20グラム×2杯を昼間と夜寝る前と飲んでます。最終目標はバキバキに割れた人に見せれる腹筋です! 質問は、腹筋は毎日やっても効果あるのでしょうか? 早く6パックを手に入れるには、どんなトレーニングどんな食事をすればいいのでしょうか? (ホンダタクトさん、男性、57歳)

kao

ご質問に対してストレートに回答するなら、腹筋トレーニングは毎日やって大丈夫である。ただ、この質問にはかなり違う角度からの回答が必要なようじゃ。

まず、おぬし、57歳と若いゆえ、以下の話は、年齢的な問題は無いという前提で見てもらいたい。

身長172cm、体重63kg、体脂肪率15%(体脂肪だけは測定器を信用するのは微妙じゃ)という数字をみると、現在のウェストが80cmというのは数字のバランスから見ても少々おかしい。おそらくウェストサイズの方が体脂肪率より信用できそうじゃ。この数字から判断すると、おそらく体脂肪率少なくとも22%くらいはあるじゃろう。もしも15%なら、6パックはもっと見えているはず。従って、まず最初にやらなければならないのは体脂肪を減らす努力じゃ。

筋トレをやっても、腹筋トレーニングをどんなにやっても、脂肪減少の効果はない。最近ウェストが86cmから80cmまで落ちたのは何か他の要因によるもの。まず取り組むのは食事の見直しじゃ。

腹筋が割れて見えるのは「腹筋の発達」よりも「体脂肪の減少」による要因がほとんど。もっと痩せる必要がある。腹筋トレーニングには痩せる効果は無い。食事制限するか、相当な量の有酸素運動をやるのじゃ。

一方、ウェイトトレーニングの強度の記載が無いため正確なことは言いにくいが、プロテインを1日に40g摂取しているとのこと。正直言って、現在のトレーニング量と強度じゃと、肉や納豆や卵やヨーグルトを食べているだけでカバーできるじゃろう。すなわち、プロテインを飲むほどの厳しいトレーニングではないのではないか?

結論として、

現在の体重から計算すると、1日の摂取カロリーを2000kcal程度にして、その中で肉や卵、豆製品の割合を高める事。プロテインパウダーは不要じゃが、20gくらいなら摂取しても少々貢献するかもしれぬな。

次にトレーニング。腹筋に限らずトータルで行うほうが腹筋も発達する。以下を目標にせよ。

フルスクワット 80kg×10回3セット
ベンチプレス 70kg×10回3セット
ラットプルダウン 50kg×10回3セット
クランチマシン 10回やるのが限界の重量で10回3セット

以上を最低限として、他に時間があれば何をプラスしても良い。なお現在、腹筋に30分もかけているのはおかしい。そんなにできるのは、強度が低いという事。5分で限界くらいでないと発達せんぞ。10回が限界という重量を使うのじゃ。

これだけやると、毎日腹筋という事は困難になってくる。要するに今までが楽すぎたのじゃ。以上、甘くはないが、必ずできる。頑張ってバキバキのカラダになるのじゃ!


[質問4]

持病のてんかんの薬で、だるい時は外に出たくないこともあります。 週1から2回のジムでも効果はありますか? 体脂肪落として筋力つけたいです。 また行きたくない日や行けない日は、アブローラーやバランスボール、ラジオ体操しています。この辺の運動の他に、何かお勧めのものありましたら教えてください。(あおさん、女性、33歳)

kao

てんかん発作に関して、おぬしが運動する事に問題ないという前提で話そう。運動は、やらなければ体力は低下する一方。やらないより当然やったほうが良い。たとえ一年に一回だとしてもやった方が良い。週に1回できるなら、なおさらよい。

問題は、どのくらいの成果を期待しているのかじゃ。

ボディビルのようなカラダを目指すなら、週に1回などでは全く足りぬが、健康を維持し、筋肉が落ちないようにする目的なら、週に1回でも全く問題ない。

痩せる事を目的とするなら、運動はしなくても食事制限で痩せられる。ただ、心肺機能の向上を目的とするなら、週に1回30分程度は心拍数140位で走って欲しいところ。それでギリギリ少しずつ向上が期待できるじゃろう。筋トレは、おぬしのデータから見ると、腕立て伏せ15回×3セットくらいの辛さの筋トレができるなら、週に1回で十分な向上がみられるじゃろう。

求める成果によって、行うべきトレーニングの辛さは違う。できる時だけでも良い。体調の許す範囲の最大強度のトレーニングをやってみよ。どれくらいの強度が良いのかは、一度トレーナーに見てもらうのじゃ。


[質問5]

筋力の左右差をどうしたらよいか、という質問です。 ジムで筋力トレーニングをして2年と少しになりますが、チンニングやベンチプレス、デッドリフトなど両手を使ってするトレーニング時に左右差があるのが気になっています。「左右差を気にせず、両手を使うトレーニングを継続」「ダンベルなど片腕ずつできるものをメインにする」などいろいろな方法があると思いますが、どうするのが適切でしょうか。また、片腕ずつの方がいい場合、重量や回数の設定方法(左右変えない方がいい、変えたほうがいいなど)も合わせて教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (いぬおさん、男性、44歳)

kao

まず、ヒトのカラダは左右均等ではない。均等であるほうがむしろ不自然じゃ。そして均等でないというのは「筋力」というより「動かし方」の違いによる部分が大きい。器用に使えるほうの手足と、そうでないほうの手足では「力の入れ方」に違いがあり、結果としても持ち上げられる重量に差が出て、それを継続しているために筋力の左右差が大きくなっていく。

ゆえに、左右別々にトレーニングするより、左右を同時に使うトレーニングのほうが効果的じゃ。

左右別々にトレーニングすると、「動かし方」の差のために力の発揮パターンが違ってしまい、「左右が同じにできるようになる」という発達の仕方ではなくなってしまう。例えば、片手でダンベルアームカールを行う場合、腰のいれ方や肩甲骨のポジションによってアームカールの左右の動きが違ってしまうため、上腕二頭筋の力発揮にも左右差が出てしまう。

左右を同時に動かして、その「差」を調整、修正する事で少しずつ左右の「筋力差」は縮まっていく。

例えばベンチプレス。左右差のある者は、肩甲骨の位置が左右で違っている。お尻の位置が右か左にズレていたり、首が右か左に曲がっていたりする傾向がある。このままの姿勢でベンチプレスをすると、力の入り易い側と、入りにくい側の差が出る。この左右のズレを調整しながらベンチプレスを行う事で、左右の力発揮が均等に近づいていく。何キロ挙げられるかに意識を持っていくと、慣れ親しんだ不良ポジションのまま動いてしまい、なかなか左右差が改善されぬ。

適正な動作でトレーニングすると、一番力の出るポジションをカラダが学習していくため、それに伴って筋力も一番発揮ができるように発達していく。ポイントは、トレーニング中に弱い方が不適切な動作を始めてしまったら、必ず修正する事。例えば弱い方の肩が上がってしまったままベンチプレスを継続すると、左右差がどんどん大きくなっていく。適正なフォームでやっていれば成果は適正なものになる。逐一修正していくのは、遠回りのようで早く改善につながる。試してみよ。

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監修/清水道場(IPF代表) 
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 イラストレーション/more rock art all