Nov23Thu

一流のおぬしはどちらの「バード&ドッグ」を選ぶか?

2017.11.11

今日のお題AとBどちらの
「バード&ドッグ」を選ぶか?

筋肉を一つひとつ個々に鍛えて満足していてはせいぜい二流止まり。鍛えた筋肉を上手に連携させて「動き」を鍛錬できてこそ一流じゃ。通常の筋トレをそろそろ卒業したい塾生に、一流が選ぶトレーニングとは何か、その真実を伝授する。一流を目指すならAとB、どちらを選ぶべきか答えよ!


[A]

バード&ドッグ1

両手、両膝を床について四つん這いになる。両手は肩、両膝は股関節の真下につく。対角にある片腕と片脚を床と平行になるまで伸ばして、バランスを取り、ゆっくり元に戻る。左右を変えて同様に行う。


[B]

バード&ドッグ2

両手、両膝を床について四つん這いになる。両手は肩、両膝は股関節の真下につく。片脚のつま先を床から浮かせて膝立ちになり、反対の脚と対角にある片腕を床と平行になるまで伸ばし、バランスを取る。その後、ゆっくり元に戻る。左右を変えて同様に行う。


[A or B?]

バード&ドッグ_A
バード&ドッグ_B

jukutoukaisetsu

二流が選ぶのは
「A」じゃ!

これは体幹トレーニングの定番的な種目。四つん這いの姿勢が犬に似ており、そこから片腕と片脚を大きく開く姿勢は鳥が羽ばたくように見えることから、バード&ドッグと呼ばれている(他にもダイアゴナルなどの名称もある)。「A」は写真だけ見ると難しそうに見えるが、床に残した脚の爪先と膝、片手という3点で支持できるから、見かけよりも安定感があり、難易度はそれほど高くない。これが楽勝でこなせたら、体幹が鍛えられたと思うのは大間違いなのじゃ。

四つん這いの姿勢で本当の体幹トレがしたいなら、「B」のように床に残している爪先を床から浮かせて、片手と片膝の2ポイントだけでバランスを取るトレーニングにチャレンジしてみるべき。体幹が床と平行になり、骨盤が回旋せずにピタッと静止できたら合格。ノーマルのバード&ドックが、やすやすとこなせていたタイプでも苦戦するはずだ。股関節と肩関節という人体の最重要関節を安定させる能力が高まり、体幹を安定させて手足を自由に動かすパフォーマンスが磨かれるぞ。



shitsugioutou

[質問1]

週2回、空手をしながら自分でも体幹中心のトレーニングをしています。 最近、左膝の痛みが出てきたので膝サポートを使い始めました。 膝痛を補う為のトレーニングを教えてください。 (まんまんまさん、女性、39歳)

kao

まさにワシの最大得意分野の話。だからこそ、この場で簡単に回答できるような内容のものではない。がしかし、トレーニングという問題ではない。筋肉を鍛えても、おそらく改善しないじゃろう。

問題は踏み込み動作や着地動作。これを「ローディング」と言う。要するに踏み込み足の荷重の仕方であり、足裏の荷重位置や、膝の向きや、股関節の動かし方の問題なのじゃ。片足でジャンプしてその足で着地してみよ。おそらくニーイン(膝が内側に入ること)が起こるのではないか? 

次に足裏にはどういう力の進行があるか確認してみよ。踏み込んだ時、かかとから入り、小指から親指に向けて荷重位置が移動していく状態になっておるか? 股関節の状態も確認が必要じゃ。片足で踏み込んだ瞬間に内旋(踏み込み足側に骨盤が向く状態)が出来ておるか? 肩甲骨は踏み込んだ瞬間に内転(寄せている状態)になっておるか? 腰は反りすぎ、丸めすぎになっておらぬか?

これらはすべて膝関節の負担に繋がる条件である。

どんなに筋肉をトレーニングしても関節は強くならぬ。すなわち、この動作が悪いと関節の負担は軽減しない。上記を踏まえて、以下の6つの動作練習をしてみよ。
1:ニーインしない両足しゃがみ動作、2:ニーインしない両足ジャンプ動作、3:股関節内旋しながらの前足踏み込み動作、4:かかとから小指、親指と抜けていく荷重移動、5:肩甲骨を常に寄せ気味で動く習慣、6:胸でなく下腹部あたりから前に出て行く踏み込み感覚。

本当はもっと細かく指導したいのじゃ。すまんな。

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監修/清水道場(IPF代表) 
取材・文/井上健二 撮影/山城健朗 イラストレーション/more rock art all