Nov24Fri

【怒りの現場検証:会社編】同僚同士はポジティブな意思疎通でチームの和を保て。

2017.06.09

日々、顔を合わせる会社では言葉での疎通が必須。
言い方ひとつで、こんなに風通しがよくなる!

“楽しくなければ仕事じゃない”とよくいうけれど、それはあくまで理想論。マクロで見たら好きな仕事でも、ミクロのレベルでは仕事中にイライラしたり、ストレスに感じたりする場面は日常茶飯事である。しかし、そのたびに怒りに振り回されていたら仕事は一向に進まない。
「怒りは高いところから低いところへ流れやすく、身近な対象ほど強くなりやすいという傾向がありますから、職場のように上下関係のある緊密な組織では怒りは湧き上がりやすいのです」(日本アンガーマネジメント協会理事の戸田久実さん)
怒りに巧みに対処するアンガーマネジメントはビジネスパーソンにこそ必須の嗜み。そこで同僚同士で怒りが湧いてくる“あるある”な瞬間を5つリストアップ。戸田さんの指導でアンガーマネジメントのテクニックを使った対処法を紹介する。どれも今日から使える実践的なものばかりだ。


CASE1:役割分担した仕事をきちんとこなさない。

役割分担した仕事をきちんとこなさない

NGアクション:一度引き受けた仕事はちゃんとやろうよ。みんな迷惑だぞ!
OKアクション:忙しいのはわかるけど、◯◯さんならできるよ。

仕事はたった一人でやるものではない。何よりもチームワークが大切だから、役割分担した仕事をやってくれない人がいるとみんなが迷惑する。そこで上から目線で攻撃的に自分の言いたい事柄を一方的に告げるだけでは軋轢が生じて、チームワークが機能しなくなる。「忙しいのはわかるけど」と相手の立場に立って共感してから「○○さんならできるよ」とやる気を引き出すポジティブな声掛けを。



CASE2:毎度口ばかり。そのうえ平気でウソをつく。

毎度口ばかり。そのうえ平気でウソをつく

NGアクション:チェッ、お前って本当に口ばっかりだな!
OKアクション:重要ではないし、自分には変えられない。

口はうまいが行動はまったく伴わず、保身のために平気でウソを吹聴する……。そんな人格破綻した同僚がいたら苛立って思わず怒りたくなるけれど、他人と過去はどうにも変えられない。他者の人格はコントロール不能だし、彼らの仕事ぶりは本質的には自分にとって重要ではない。不要な怒りの感情を抱いてストレスを感じるのはエネルギーの浪費だから、距離を置いて関わらないようにしよう。



CASE3:ずる賢くて裏表がある。

ずる賢くて裏表がある

NGアクション:アイツ、いつも自分ばかりいい子になって。
OKアクション:それはそうと今日のランチ、どうしよう。

怒りをいつまでも引きずってしまうタイプは過去や未来に気が散りがち。誰かがずる賢く立ち回った過去がフラッシュバックすると新たな怒りが湧いてくるし、「いつか裏表があるところを暴いてやる」といった悪しき妄想に走ってしまう。大事なのは過去でも未来でもなく現在。目の前のことに意識を集中すると余計な考えから解放されるので、苛立ちや怒りに振り回される心配がなくなるのだ。



CASE4:愚痴をこぼすばかりで仕事をしない。

愚痴をこぼすばかりで仕事をしない

NGアクション:文句ばかり言わないで手伝ってくれ!
OKアクション:不満は僕にもあるけど、みんなでやれば早く終わるよ。

愚痴ばかりこぼしてしまうのは多くの場合、仕事や上司に何か不平を抱えているから。そんな気持ちを無視して「文句ばかり言わないで手伝ってくれ!」と正論を押し通そうとしても、相手の気持ちは晴れないから状況は一向に好転しない。「不満は僕にもあるけど」と素直に自らの立場を打ち明けてから、「みんなでやれば早く終わるよ」と双方にメリットがあると納得させて行動に移してもらおう。



CASE5:デスクがあまりに汚すぎる。

デスクがあまりに汚すぎる

NGアクション:整理整頓しろよ!
OKアクション:重要ではないし、自分には変えられない。

デスクがゴミ屋敷化している同僚がいたら「整理整頓しろよ!」と怒りたくもなる。しかし他人のデスクの散らかり具合は自分には重要ではないし、他人の行動を完全にコントロールすることは不可能。要らぬ怒りの感情を持つだけ損。ハタから見るとゴミ屋敷でも本人は「片付いている」と思っていることもある。同僚が管理する資料を紛失したりすると実害が及ぶから、事前に共有するなどの対策を。


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Tarzan No. 720 「怒り」学 掲載 〉
取材・文/井上健二 イラストレーション/師岡とおる 監修/戸田久実(日本アンガーマネジメント協会理事)、千葉 博(弁護士=千葉総合法律事務所)