Jun25Mon

ストリートを縦横無尽に駆け巡る、究極のスポーツ・パルクール。

2018.05.22

身ひとつで高い壁を這い上がり、空中に張り巡らされたパイプの間を縦横無尽に跳び回る。パルクールの日本人初のプロにして、世界のトップ選手で構成されるインターナショナルチーム〈TEAM FARANG〉でも活躍するZENさんのパフォーマンスはまるで忍者の如し。

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「大事なのは適応力。ストリートはもちろん、大会においても毎回違う地形で行いますから、それに応じてカラダを動かす必要がある。危険回避のために咄嗟に動きを変えることもしょっちゅう。アクロバットが注目されがちですが、それも技を出すのが目的ではなく、その時点でカラダを安全な状況に持っていく最適な方法がバック宙である場合もある。だから練習しておく。パルクールのひとつひとつの動作が、自分のカラダを守っていると言っても過言ではないんです」

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パルクールの本質は移動能力はもちろん、危険回避能力を磨く点にある、とZENさん。素人考えではついケガが怖くないのか、と思ってしまうが、「ケガをするようではその時点でパルクールじゃありません」と断言する。

だから、ビルとビルの間を跳び移るようなパフォーマンスも、何百回と練習して絶対的自信を得たうえで行う。さらに言えば、練習は常にさまざまな状況を想定しながらルーティーンにならないよう心がける。

「無理な姿勢のときにどう切り返すか? そのためには腹筋も背筋も鍛えないといけないし、空中感覚も養う必要がある。以前は筋トレをやっていましたが、パルクールで使う筋肉は実践でしか鍛えられない。普段の練習で十分なんです」


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低い場所でのバランス歩行もひたすら繰り返す。「100回中100回とも成功するレベルに到達して初めて実戦で披露できます」。
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障害物をどう使うか、技術も想像力も必要。ダイブ、ウォールランの完成度を見よ!
ZEN(パルクールアスリート)
ZEN(パルクールアスリート)
●ぜん 15歳でパルクールと出会い、16歳で単身渡米。19歳で日本初のプロパルクールアスリートとなり、2015年に『North American Parkour Championships』で優勝。パフォーマーとして多方面で活躍中。

【 What is PARKOUR? 】
20世紀前半にフランス海軍の将校が、災害時に身ひとつで素早く救助に向かえるようにと原型の運動法を考案。それが1990年代頃からストリートを中心に広まり始めた。移動動作の練習を通じて体力、バランス力、空間認識力、敏捷性などを養う。

【 We visited here 】
ZENさんの国内の練習拠点でもある〈GEM STONE GYM PARKOUR ACADEMY SETAGAYA〉でレッスン受講可。最初は基本のキから。身体能力アップに効果的! 東京都世田谷区上北沢1-1-17。www.gemgymsetagaya.com


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Tarzan No.741 GOOD PERFORMANCE BODY 掲載 〉
取材・文/黒田 創 撮影/石原敦志