May25Fri

RIZE「バンドマンとして、常に全力でステージに立ちたい」

2017.09.24

「この7年間は、僕がRIZEにスパイスとして入れられるものって何なんだろう?って考えながら、ライブや制作活動、もうひとつ活動しているThe BONEZというバンドなど、いろんなことに取り組む期間でした」

結成20周年のアニバーサリーイヤーに、7年ぶりとなる待望のアルバムをリリースしたRIZE。圧倒的な演奏力から生み出されるタフさと繊細さを兼ね備えた聴き心地のいい作品は、メンバーの波長がひとつになったことで完成した。

「ライブや曲作りをしながら、みんなのグルーヴが合って、納得する音が出来上がるまで待ったら7年もかかってしまった。だけど、その分、みんなの意見が尊重されているし、自信を持って“RIZEが帰ってきたよ!”って言えるアルバムになりました」

RIZE

“アーティストではなくバンドマン”と自身を呼ぶJESSEさんには、全力で観客たちとぶつかり合うライブ活動が今作でも創作源だったという。

「ずーっとライブをしていたからこそ出せる音や一体感がアルバムには盛り込まれていると思います。どんなに長くライブが続いても、僕はいつでもフルスロットル。骨折していても、カラダがボロボロでもやるし、それで僕のバンドマン生命が終わっても本望です」

そう力強く語るJESSEさんの歌詞は、今作で大きく変化した。これまでにはない、自分自身を鼓舞する楽曲が収められている。

「以前はメンバーみんなの気持ちを自分の言葉で代弁して歌っていたけれど、自分のことが素直に歌えるようになった。誰かのことを思って贈ったものが、その人にとって嫌な過去を想起させてしまったり、落ち込んでいるから励まそうとかけた言葉で余計にへこませてしまったことがあって、人を救うことの難しさを痛感した。それだったら自分の経験や考えていることを歌った方が、より説得力があるのかなって考えて。今回収録した8曲目の『JUSTICE』では、みんなの正義を問いかけたわけではなく、自分が正義に対してどう思っているかを歌っています」

変化のきっかけの一つには、取材中、読書をしながらJESSEさんのそばにいたお子さんの誕生もあったそう。

「昔は、“格好良く思われたい”“みんなのことを代弁した方が、自分が良く見られるんじゃないか”とか考えて行動していたところもあったけれど、娘が生まれてからは、“娘が友達や周囲の人に自慢できるお父さんでいたい”っていう方にシフトして。今ここで話していることは娘に聞かれて恥ずかしくないことだし、“今日も頑張ったね”って娘に言われるぐらい、ライブもより全力疾走したいと思っています」

7年分の力を注いで作り上げた今作を引っ提げ、RIZEはツアーに出る。ツアーファイナルで立つのは、RIZE史上初となる日本武道館だ。

「実は、あっくん(金子さん)と初めて2人でライブしたのが武道館なんです。20年前、父親(Charさん)が出ていたイベントに、たまたま僕らが出ることになって、その舞台が終わってすぐにRIZEを結成しました。武道館の中にあるレストラン武道で。初ステージが武道館なんて、すごく贅沢なんだけど、大人になってバンドを続けて、そこでもう一回やることがすごく大事で。当日は“RIZEが武道館で何したか知ってる?”って噂になるようなことをするので、ぜひ生き証人としてライブを観に来てほしいです」


『THUNDERBOLT〜帰ってきたサンダーボルト〜』
『THUNDERBOLT〜帰ってきたサンダーボルト〜』RIZE
EPIC Records Japan/Blu-ray付き初回生産限定盤4,630円、通常盤2,778円。

●らいず 1997年JESSE(Vo&G/写真)と金子ノブアキ(Dr)で結成。2000年デビュー。06年よりKenKen(B)が加入。香港や上海、日本武道館でも公演を行うツアー詳細はwww.triberize.net/で。




Coming Tune

『KICK!』
『KICK!』KICK THE CAN CREW
なんと14年ぶりとなる新譜。トラックのみずみずしさ、リリックの鋭さがさらに増した無双ぶりで、7曲目『また戻っておいで』はまるで自分たちに向けて歌っているかのような一曲。
スピードスターレコーズ/全10曲収録CD+DVD初回限定盤4,000円、通常盤3,000円。

『コンクリート・アンド・ゴールド』
『コンクリート・アンド・ゴールド』フー・ファイターズ
元ニルヴァーナのデイヴ率いるロックバンドの新作。ポール・マッカートニーのドラムや、BOYZⅡMENのショーンのバックボーカルなど、豪華ゲスト陣が多彩な音を鳴らす。
ソニー・ミュージック インターナショナル/全11曲収録2,200円。9月15日世界同時発売。

『オール・ザ・ライト・アバブ・イット・トゥー』
『オール・ザ・ライト・アバブ・イット・トゥー』ジャック・ジョンソン
海洋汚染や腐敗政治などを見て感じたジャックの哲学が、ハワイの潮風のような音に乗って届けられた。全ての楽器をほぼ一人で演奏して作られた、ハートフルで心地いい一枚。
ユニバーサル インターナショナル/全11曲収録2,500円。11曲目は日本盤ボーナストラック。

Tarzan No.726 1食20gから始めるタンパク質マニュアル 掲載 〉
取材・文/奥山華代 撮影/石原敦志