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家入レオ「東京で生きる女性として、22歳はいろんな経験をした」

2018.03.02

「“女子高生シンガーソングライター”としてデビューしたのが17歳。10代の頃は不安もあったし、自分で責任を取れない分、自分を厳しく律している部分もあった。でも今は本当に自由な気持ちで、音楽や生活を楽しめてます」

家入さんは現在23歳。日曜ドラマ『愛してたって、秘密はある。』の主題歌『ずっと、ふたりで』などを含む、充実の5thアルバムが完成した。

「『TIME』というタイトルは、収録曲が出揃ったときに浮かびました。偶然、どの曲も“時間”をテーマにしていたからです。お金や言葉は愛情がなくてもいくらでも注げるかもしれないけど、時間はそうじゃない。たとえば音楽も、作る側と聴く側それぞれが時間を費やすことで成り立ちます。“時間の交換”は、人と人との一番のコミュニケーションだと思うから」

日常を切り取るようにして生み出された『TIME』。前作から本作を発表するまでの1年7か月は、実に濃密だったという。

「22歳はいっぱい笑って泣いて、最後にまた笑えた一年でした。東京で生きる一人の女性としていろんな経験をし、それをすべて注ぎ込めました。20歳を迎えて“これから楽しむぞ”って気持ちもあったし、なにより人との出会いに恵まれていた。マインドも徐々に変わって、より視野が広がってきたのかも」

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家入さんの大切な人への思いが、どの作品にも溢れている。歌手の大原櫻子さんと藤原さくらさんのために作詞・作曲した『恋のはじまり』も、そんな一曲だ。

「二人は本当に大事な友達。もともと二人が歌うことを前提にした配信限定の曲でしたが、多くの方に愛されるラブソングになりました。“こんな歌を二人に歌ってもらえたら”と甘いムードに作り上げましたが、今回は“家入レオver”として、クールにアレンジし直したものを歌いました」

ほかにも、家入さんが作詞や作曲に携わった曲が、7曲収録されている。

「普段は自宅の楽器でメロディを作ることが多いかな。でも、突発的に曲ができることもあります。キツい出来事があると一度は落ち込んで泣いたりするけど、しばらくすると自分を俯瞰で見始めて逆に笑えてくる。そんなときボイスレコーダーに向かって、自分の気持ちをそのまま歌ってみるんです。すると曲が出来上がってることも」

そのように生み出されたのが「本作の核」と家入さんも語る『TOKYO』。

「日常のとあるアクシデントから気持ちが溢れて、ストンとメロディが完成したのが『TOKYO』。一方、歌詞はレコーディング前日までなかなか仕上がらなくて。でも“絶対に忘れないわ”というフレーズに関しては、メロディを作りながら浮かんだ言葉でした。結果的に今の自分の気持ちを総括した、未来に繋がる曲になりました」

時とともに変わり続ける等身大の姿が『TIME』には映し出されている。

「喜びも苦しみも曲にすれば精神の平安が保たれるので、音楽がないと絶対生きていけない! 街で突然曲のインスピレーションが湧くこともあります。そんなときは公衆トイレに駆け込み、スマホのレコーダーに曲を録って、その場でスタッフに送っちゃいます」

5月から、自身6度目となるツアーで国内8都市を巡る。

「ライブ会場に来てくれるのは、最大限の愛情表現だと思ってます。仕事や学校で忙しいなかで“時間”を私に捧げてくれるわけですから。だから、私はちゃんとまっすぐに歌いたいです」


『TIME』家入レオ
『TIME』家入レオ
ビクターエンタテインメント/13曲収録。CD+DVDの初回盤4,900円。通常盤3,000円。

●いえいり・れお シンガーソングライター。1994年生まれ。福岡県出身。13歳で音楽塾の門を叩き、17歳の時に『サブリナ』でメジャーデビュー。昨年4月に行われた武道館公演ではチケットが即時完売。http://www.jvcmusic.co.jp/leo-ieiri/




Coming Tune

『Digital Native』中田ヤスタカ
『Digital Native』中田ヤスタカ
現代の音楽シーンの最先端を行く中田氏初のソロAL。きゃりーぱみゅぱみゅと、ロンドンを拠点とするCharli XCXをフィーチャリングした『Crazy Crazy』は最高にクール!
ワーナーミュージック・ジャパン/17曲収録2CDの初回盤3,300円、10曲収録通常盤2,800円。

『I』JUJU
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約2年ぶりの7th AL。平井堅さんが作詞・作曲した『かわいそうだよね(with HITSUJI)』や、小田和正さんがプロデュースから演奏、コーラスを担う『あなたがくれたもの』は必聴。
ソニー・ミュージック アソシエイテッドレコーズ/13曲収録。初回盤3,800円、通常盤3,000円。

『みんなあれについて考えてる』FLYING KIDS
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“初代グランドイカ天キング”として名を轟かせ、今年結成30周年を迎えるジャパニーズファンク。90年代のヒットをアップデートした『新・我想うゆえに我あり』は躍動感溢れる一曲。
スピードスターレコーズ/12曲収録。3,000円。4月7日ビルボードライブ東京でライブを開催。

Tarzan No.736 やっては、いけない! 掲載 〉
取材・文/門上奈央 撮影/石原敦志